島津製作所「GCシリーズ」

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島津製作所は、1956年にガスクロマトグラフを開発して以来、70年にわたり技術を蓄積してきたメーカーです。
本ページでは、製品の特徴や用途、事例、導入・運用に役立つ情報を解説します。

shimadzu_nexis-gc-2060
画像引用元:島津製作所公式HP(https://www.an.shimadzu.co.jp/products/gas-chromatography/index.html)

島津製作所のガスクロマトグラフ(GC)が持つ特徴

ユーザーが扱いやすい
機器設計

独自のClickTek™技術を採用し、消耗品の交換やカラムの接続など、日常的なメンテナンス作業を工具なしで行えるのが特徴です。

  • ClickTekナット:指でレバーをひねるだけでガスクロマトグラフの注入口を開閉でき、インサート交換の手間を軽減
  • ClickTekコネクター:工具を使わずにカラムを接続可能

また、Nexisシリーズではオーブン内にライトを搭載し、接続作業時に手元を明るく照らします。工具を使わずに各種作業を行いやすく、初めてガスクロマトグラフを使うユーザーにも扱いやすい設計です。

AI機能「Analytical Intelligence」による
運用効率の向上

現行モデルには、島津製作所独自のAI技術「Analytical Intelligence」を搭載。装置の分析パターンを学習し、分析と分析の合間に自動でオーブン温度を下げるECOアイドリング機能を備えています。オペレーターが手動で省エネ設定を行う必要がなくなり、運転スケジュールの管理負荷を軽減します。

また、ベースラインを自動で安定させるClean Pilot機能は、待機中の不要な加熱を抑え、消費電力とキャリアガス使用量を低減。分析の品質を維持しながらランニングコストの削減にもつながります。

国内でのさまざまな導入実績と
保守サポート網

化学、環境、エネルギー、食品、医薬、マテリアルなど多岐にわたる分野で導入されています。

国内各地に自社グループのサービス拠点を展開し、装置の導入からメンテナンス、技術相談までを一貫して対応できる体制を整備。定期的にセミナーやウェビナーも開催しており、装置の基礎から応用までユーザーを幅広く支援する点も、国内メーカーならではの強みです。

小型・ポータブル型
ガスクロマトグラフの
選定のポイント

Sylphのような小型・ポータブル型GCは、現場での即時分析や設置場所を選ばない柔軟性など、従来のラボ設置型GCにはないメリットを多く備えています。一方で導入にあたっては、重量やサイズ、バッテリー駆動の可否など、現場環境に合わせて確認しておきたいポイントも少なくありません

こうした導入前に押さえておきたい観点を整理しているので、ぜひ参考にしてください。

島津製作所のガスクロマトグラフの
活用事例

食品・飲料業界における
活用例

香気成分の精密なプロファイリングで
品質管理を客観化

日本酒ブランド「獺祭」を手がける株式会社獺祭では、香りの評価は個人の感覚に頼らざるを得ず、品質基準が定まっていませんでした。

課題解決のためBrevis GC-2050を導入し、香気成分の精密なプロファイリングを実施。数値データに基づいた品質管理が可能になり、製品開発の現場でも活用されています。

導入後の運用・
メンテナンス方法

  • 電源:AC電源でのラボ設置が前提。安定した電源供給とキャリアガス配管の敷設が必要
  • 設置スペース:Brevis GC-2050は幅350mmの省スペース設計で、限られたベンチスペースにも対応
  • 主な消耗品:試料気化室のガラスインサート(ライナー)やセプタム、分離カラムなど。汚れの蓄積に応じて交換

装置前面のMaint.ボタンを押すだけで注入口の温度低下からガス供給停止までを自動化でき、作業後のリークチェックやスタンバイ復帰も簡単な操作で完了します。Nexis GC-2060ではメンテナンス時の温度低下待ち時間を従来の40分から約5分に短縮※1しており、作業全体のダウンタイムを大幅に削減できます。

Brevis GC-2050のECOアイドリング機能は従来比約61%の電力削減・92%のガス使用量削減を実現※2

装置にエラーが発生した際はRemote Display上に二次元コードが表示され、スマートデバイスで読み取ると解決手順を確認できます。

島津製作所の製品に
適した活用シーン

ラボでの成分特定・精密分析の場面で幅広く導入されています。
食品・飲料メーカーでの香気成分分析や品質管理、石油化学プラントでの組成分析、医薬品の残留溶媒試験、環境試料中の微量成分測定など、研究開発から製造現場の品質保証まで多様なシーンで活用されています。

自社に合ったガスクロ
マトグラフの選び方

ガスクロマトグラフは、使用シーンによって適した機器が大きく異なります。
使用する環境が違えば必要な検出器・設置条件・運用方法も変わるため、自社に合った製品を選ぶには「どこで・何を測定したいか」を起点に検討することが大切です。

当メディアは「現場での連続計測」「ラボでの成分特定」「製造ラインへの組み込み」の3つの使用シーン別におすすめメーカー・製品をまとめています。

「Nexis GC-2060」の
製品スペック・仕様

重量 34kg
サイズ 515×440×525mm
起動時間 公式HPに記載なし
連続稼働時間 公式HPに記載なし
キャリアガス He、N₂、H₂等
検出器 FID、TCD、BID、ECD、FPD、FTD(最大4つ同時搭載)
カラム交換 可能(ClickTek対応)
自動クリーニング あり(Clean Pilot機能)
キャリアガス供給方式 外部ボンベから供給

「Brevis GC-2050」の
製品スペック・仕様

重量 29.8kg
サイズ 350×440×620mm
起動時間 公式HPに記載なし
連続稼働時間 公式HPに記載なし
キャリアガス He、N₂、H₂等
検出器 FID、TCD、BID、ECD、FPD、FTD(最大3つ同時搭載)
カラム交換 可能(ClickTek対応)
自動クリーニング あり(Clean Pilot機能)
キャリアガス供給方式 外部ボンベから供給

「GC-2014」の
製品スペック・仕様

重量 約48kg(GC-2014AFモデル)
サイズ 400×690×607mm
起動時間 公式HPに記載なし
連続稼働時間 公式HPに記載なし
キャリアガス He、N₂、H₂等
検出器 FID、TCD、ECD、FPD、FTD(最大4つ同時搭載)
カラム交換 可能
自動クリーニング なし
キャリアガス供給方式 外部ボンベから供給

会社情報

島津製作所は、1875年に京都で創業した精密機器メーカーです。分析計測機器のほか、医療機器、航空機器、産業機器など幅広い事業を展開しています。

ガスクロマトグラフ以外にも液体クロマトグラフ、質量分析計、分光分析装置など、分析機器のトータルソリューションを提供しており、装置導入後のトレーニングや保守サービスも含めた包括的なサポート体制が特徴です。

会社名 株式会社 島津製作所
本社所在地 京都府京都市中京区西ノ京桑原町1
電話対応時間 公式HPに記載なし
問い合わせ先電話番号 075-823-1111(代表)
公式HPのURL https://www.an.shimadzu.co.jp/
使用環境別で選ぶ
ガスクロマトグラフ
装置3選を紹介

ガスクロマトグラフの使用シーンは「現場での連続計測」「ラボでの成分特定」「製造ラインへの組み込み」の3つに大きく分かれます。
それぞれ設置条件・必要な精度・運用方法が根本的に異なります。このページでは使用環境ごとに適した装置と選定ポイントを分けて解説します。

現場で状態変化を
連続計測したい
Sylphボールウェーブ
Sylph

引用元:ボールウェーブ公式HP
(https://www.ballwave.jp/products/)

対応ガス・成分 VOC・残留溶媒・香気成分
重量 1.9kg
サイズ 133×88×174mm
こんな現場におすすめ
  • 担当者がガスの発生源に直接持ち込み、状態変化を連続観測したい
  • 現場でガスの時系列データを記録し、変化のタイミングを発見したい
                       
おすすめの理由
  • 水素キャニスタ内蔵で配管工事や外部ボンベが不要。重量1.9kgの小型設計で、ライン脇や設備周辺など設置場所を問わない。
  • 夜間・休日・無人時間帯をまたぐガス変化も、約100時間の連続稼働で記録。スポット測定では捉えにくい変動も見落とさずに把握できる。
ラボで何の成分かを
正確に特定したい
8890 GC システムアジレント・テクノロジー
8890 GC システム

引用元:アジレント・テクノロジー公式HP
(https://www.chem-agilent.com/contents.php?id=1005473)

対応ガス・成分 硫黄化合物・窒素化合物・VOC・残留溶媒・香気成分
重量 公式HPに記載なし
サイズ 580×510×490mm
こんなラボにおすすめ
  • ppbレベルの微量成分を、品質試験・規制基準を満たす精度で分析したい
  • 複雑な混合試料から対象成分だけを正確に特定したい
                       
おすすめの理由
  • 測定目的に合わせた検出器を最大4つ同時に搭載。複雑な試料中でも対象成分だけをppbレベルの濃度で見逃さずに検出できる。
  • 測定中に起きやすい信号のブレを、熱伝導度検出器で抑制。第三者提出が必要なデータを高い再現性で出力する。
製造ライン
異常を自動検知したい
GC8000横河電機
GC8000

引用元:横河電機公式HP
(https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-and-services/measurement/analyzers/gas-analyzers/process-gas-chromatographs/process-gas-chromatograph-gc8000/#詳細)

対応ガス・成分 天然ガス・石油精製・石油化学
重量 約100~200kg
サイズ 公式HPに記載なし
こんな製造ラインにおすすめ
  • ライン停止が許されないラインで稼働中のガスを継続監視したい
  • 有害ガスを扱い、異常の予兆を検知して安全管理を仕組み化したい
                       
おすすめの理由
  • 温度安定性を公表している製品の中で高水準である±0.03°Cを実現。プラントの長期安定稼働を支える。
  • 分析結果を監視システムにリアルタイムに表示。異常発生時は素早く機器の制御を実行し、品質不良の発生を抑える。

※2026年4月6日時点、Googleで「ガスクロマトグラフ メーカー」検索し公式HPが確認できた18社を対象に、各社最大2製品(複数製品の掲載がない場合は1製品)を調査。
再現性の記載があった製品の中での比較。