ガスクロマトグラフ導入で迷わない|GC Compass » ガスクロマトグラフの測定対象物・成分別分析ガイド

ガスクロマトグラフの測定対象物・成分別分析ガイド

目次
全て表示

ガスクロマトグラフは、測定対象によって装置の選定方針が大きく変わるシステムです。
対象成分や現場環境、検出器の選択を誤ると十分な性能を発揮できません。

本ページでは測定対象や検出器の選び方、リアルタイム測定の適性、ラボと現場の使い分けまで整理します。

ガスクロマトグラフで
測定できる主な対象物

ガスクロマトグラフは、揮発性を持つ成分の分離・定量が可能であり、用途に応じて対象は異なります。
代表的な成分領域ごとに、適した装置選定が重要です。

VOC(揮発性有機化合物)分析向けガスクロマトグラフ

VOC(揮発性有機化合物)はトルエン、キシレン、ベンゼンなどに代表され、工場排気や作業環境、土壌汚染調査で基準値管理が求められる対象です。
基準値超過は操業停止や環境汚染のリスクを招くため、確実な管理が求められます。

これらは複数成分が混在するケースが多く、ガスクロマトグラフを用いることで現場でも個別成分を直接、分離・特定できます。

迅速な原因究明や環境管理に有効であり、用途に合わせて構築された「VOC分析」対応の製品も展開されています。

当メディアでは「VOC分析」に対応した装置を紹介しているため、導入の検討にお役立てください。

自社の測定環境と目的に合ったガスクロマトグラフの選び方

ガスクロマトグラフは、使用シーンによって適した機器が大きく異なります。使用する環境が違えば必要な検出器・設置条件・運用方法も変わるため、自社に合った製品を選ぶには「どこで・何を測定したいか」を起点に検討することが大切です。

【フローチャート】
おすすめのガスクロマトグラフ
メーカーと製品を紹介

主要メーカーの製品を幅広く比較調査したうえで、選定基準を診断チャートに落とし込みました。いくつかの質問に答えるだけで、自社に合った製品にたどり着けます。
※2025年4月6日時点、Googleで「ガスクロマトグラフ メーカー」検索し公式HPが確認できた18社を対象に、各社最大2製品(複数製品の掲載がない場合は1製品)を調査。

ガスクロマトグラフの導入を検討している
       

Q1.【ガス】測りたいガス・
成分は決まっていますか?

Q2.測りたい成分はどれですか?

アジレント 8890
GCシステム

ラボで微量成分を特定
VOC・硫黄系・窒素系など幅広く対応

横河電機 GC8000

製造ラインで異常を自動検知
天然ガス・石油精製・石油化学

           

Q3.どちらの測定シーンが多いと想定されますか?

アジレント 8890
GCシステム

ラボで微量成分を特定
VOC・硫黄系・窒素系など幅広く対応

ボールウェーブ Sylph

現場でそのまま連続計測
重量1.9kg・ボンベ不要

導入相談フォームへ

専門スタッフがご案内します

Q2.【場所】使う場所はどれですか?

アジレント 8890
GCシステム

ラボで微量成分を特定
VOC・硫黄系・窒素系など幅広く対応

横河電機 GC8000

製造ラインで異常を自動検知
天然ガス・石油精製・石油化学

導入相談フォームへ

専門スタッフがご案内します

Q3.【目的】一番やりたいことはどれですか?

アジレント 8890
GCシステム

ラボで微量成分を特定
VOC・硫黄系・窒素系など幅広く対応

横河電機 GC8000

製造ラインで異常を自動検知
天然ガス・石油精製・石油化学

導入相談フォームへ

専門スタッフがご案内します

ボールウェーブ Sylph

現場でそのまま連続計測
重量1.9kg・ボンベ不要

測定対象に応じたガスクロマトグラフの検出器の選び方

検出器は、対象成分によって適した種類が異なります
FIDは炭化水素系有機化合物全般、TCDは無機ガスを含む成分、ECDはハロゲン化合物や農薬、FPDは硫黄・リン化合物、PIDはVOCの微量検出への適用が可能です。

対象成分の例 適した検出器
VOC(トルエンなど) FID、PID
無機ガス(H₂、N₂など) TCD
ハロゲン系 ECD
硫黄系 FPD、SCD

検出器選定を誤ると感度不足や分析再現性の低下を招くため、事前の適合確認を推奨します。

リアルタイムに測定すべき
成分の条件

成分の分析が「時間がたつにつれて変質または失われる」場合、現場でのリアルタイム測定が欠かせません
例えば、エチレンガスの鮮度管理、VOCの漏洩検知、安全基準値超過の即時判断などは迅速な分析の実施が基本です。

農産物の出荷判断や工場の安全管理でも同様の対応が求められます。
一方、規制対応や精密定量では、ラボ常設型の据え置き型装置の方が再現性や管理面に優れるため、目的に応じた使い分けが重要です。

測定環境に合わせた
ガスクロマトグラフの選び方

ガスクロマトグラフは測定対象だけでなく、現場かラボかという環境条件によっても適切な選定が変わります。
用途と運用条件を整理し、自社に適した構成を選ぶことが、分析精度と運用効率の両立へ繋がります。

自社の用途に合ったガスクロマトグラフを選びたい方は、当メディアでは「VOC・有機成分・硫黄系など対象成分別」の選び方を確認できます。
用途に応じた製品を比較し、導入すべき製品を検討しましょう。

使用環境別で選ぶ
ガスクロマトグラフ
装置3選を紹介

ガスクロマトグラフの使用シーンは「現場での連続計測」「ラボでの成分特定」「製造ラインへの組み込み」の3つに大きく分かれます。
それぞれ設置条件・必要な精度・運用方法が根本的に異なります。このページでは使用環境ごとに適した装置と選定ポイントを分けて解説します。

現場で状態変化を
連続計測したい
Sylphボールウェーブ
Sylph

引用元:ボールウェーブ公式HP
(https://www.ballwave.jp/products/)

対応ガス・成分 VOC・残留溶媒・香気成分
重量 1.9kg
サイズ 133×88×174mm
こんな現場におすすめ
  • 担当者がガスの発生源に直接持ち込み、状態変化を連続観測したい
  • 現場でガスの時系列データを記録し、変化のタイミングを発見したい
                       
おすすめの理由
  • 水素キャニスタ内蔵で配管工事や外部ボンベが不要。重量1.9kgの小型設計で、ライン脇や設備周辺など設置場所を問わない。
  • 夜間・休日・無人時間帯をまたぐガス変化も、約100時間の連続稼働で記録。スポット測定では捉えにくい変動も見落とさずに把握できる。
ラボで何の成分かを
正確に特定したい
8890 GC システムアジレント・テクノロジー
8890 GC システム

引用元:アジレント・テクノロジー公式HP
(https://www.chem-agilent.com/contents.php?id=1005473)

対応ガス・成分 硫黄化合物・窒素化合物・VOC・残留溶媒・香気成分
重量 公式HPに記載なし
サイズ 580×510×490mm
こんなラボにおすすめ
  • ppbレベルの微量成分を、品質試験・規制基準を満たす精度で分析したい
  • 複雑な混合試料から対象成分だけを正確に特定したい
                       
おすすめの理由
  • 測定目的に合わせた検出器を最大4つ同時に搭載。複雑な試料中でも対象成分だけをppbレベルの濃度で見逃さずに検出できる。
  • 測定中に起きやすい信号のブレを、熱伝導度検出器で抑制。第三者提出が必要なデータを高い再現性で出力する。
製造ライン
異常を自動検知したい
GC8000横河電機
GC8000

引用元:横河電機公式HP
(https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-and-services/measurement/analyzers/gas-analyzers/process-gas-chromatographs/process-gas-chromatograph-gc8000/#詳細)

対応ガス・成分 天然ガス・石油精製・石油化学
重量 約100~200kg
サイズ 公式HPに記載なし
こんな製造ラインにおすすめ
  • ライン停止が許されないラインで稼働中のガスを継続監視したい
  • 有害ガスを扱い、異常の予兆を検知して安全管理を仕組み化したい
                       
おすすめの理由
  • 温度安定性を公表している製品の中で最高水準である±0.03°Cを実現。プラントの長期安定稼働を支える。
  • 分析結果を監視システムにリアルタイムに表示。異常発生時は素早く機器の制御を実行し、品質不良の発生を抑える。

※2025年4月6日時点、Googleで「ガスクロマトグラフ メーカー」検索し公式HPが確認できた18社を対象に、各社最大2製品(複数製品の掲載がない場合は1製品)を調査。
再現性の記載があった製品の中での比較。